Director's MAGAZINE 12

P24-25 クリエイティブを刺激する注目アニメ 巌窟王
前田真宏監督インタビュー

「深夜に帰宅したとき、たまたまテレビから流れるアニメを見たら意外と面白い、そう感じて貰えたらと考えた。そのために、より人間ドラマとしてつくり込みました。そしてあえて”アニメの文法”を使わず、ゆっくりしたテンポの会話を大切にしたんです」
「テレビアニメの現状を見ると、ゴールデンタイムに流れる原作もの、スペシャルな映像企画、それを除けばほとんどは深夜枠で流れるショウケース(=その後DVD販売をするための)としての要素が強い。多くがマニアックに尖った方向に行ってしまって、アニメが本来持ついい意味でのいい加減さや、間口の広さがどんどん失われていっている気がします」
「僕自身、自分が観たいもの=皆が観たいものだと信じてきた。それは今でも変わらないけれど、もっと観てくれる人の方を向きながら、かつ自分が表現したいものを出さなければ。『巌窟王』はそれに挑んだ作品です」

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